うつ病の種類と各うつ病の症状の特徴を、うつ病経験者が紹介★

  • 2021年11月15日
  • 2022年1月31日
  • HSP
うつ病の種類と各うつ病の症状の特徴を、うつ病経験者が紹介★

 

うつ病という言葉は総称で、実際には多くの種類のうつ病があります!!

 

それは、うつ病といっても原因や症状や治療法がそれぞれ違うからです☆

 

風邪でも咳がひどい風邪もあれば鼻水がひどい風邪もありますし、咳も鼻水もひどい風邪もあります!!

 

そのようにうつ病でも様々な種類の症状がありますし、複数のうつ病を併発していることも考えられます○

 

また、咳がひどい時に解熱剤を飲んでも意味がなかったり逆に症状が悪化してしまったりするように、
うつ病もそれぞれのうつ病に合った治療法というものがありますし、誤った治療をすると症状はどんどん悪化してしまいます×

 

そこで今回は、「代表的なうつ病の種類と症状の特徴」について、うつ病闘病中の私からお伝えさせていただきたいと思います★

 

ぜひうつ病の正しい知識を身に付けてください♪

 

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代表的なうつ病の種類と各うつ病の症状の特徴について

 

種類1 大うつ病性障害.

「うつ病」と聞いて、現在日本で一番イメージされているうつ病が「大うつ病性障害」のことです!!

 

特に症状として多く見られるのが次の通りです。

・極端なマイナス思考.

・興味の減退や気力の低下.

・長期間 (目安として2週間以上) 続く憂うつ気分.

・希死念慮. (なんとなくこの世からいなくなりたいと思うこと)

このように、一般的にうつ病の症状としてイメージされている症状が多くあるため、”大うつ病性障害=うつ病”と認識されていることが考えられます!!

 

そして大うつ病性障害は症状の範囲がとても広いので、大うつ病性障害と何か別のうつ病を併発しているケースも多くあります○
 
ですので、”うつ病かもしれない”となった時にはまずこの「大うつ病性障害」を疑うこととなります☆
 
下記の記事に「大うつ病性障害」の詳しくを書いています。
▼参考記事▼

うつ病 (大うつ病性障害) の診断基準となる症状を紹介します. 今やうつ病は、「5~6人に1人が生涯に一度はなる」と言われているぐらい身近な病気になっています!! ですが ”うつ病” と一口にいっても様々な種類のうつ病があり[…]

 

種類2 双極性障害.

「双極性障害」も多くの方に認識されているうつ病の一種です!

 

その最大の特徴は、うつ状態と併せて,躁(そう)状態や軽躁(けいそう)状態という、うつ状態とは真逆のような症状が見られるところです。

 

そして「双極性障害」は、次の4つの精神状態を行ったり来たりしています。

状態1 「躁状態」

睡眠をほとんどとっていなくても信じられないぐらいエネルギッシュに行動できたり、理性がかなり欠如した行動を悪気なくしてしまう状態。

普通では考えられないぐらいの異常なハイテンション状態。

 

状態2 「軽躁状態」

文字通り、軽い躁状態のこと。

ギリギリ理解できるレベルのハイテンション状態であったり、少し人に迷惑がかかるような理性を欠いた行動をとることもある。

症状が割と軽めなので、双極性障害の症状だと気が付きにくいというマイナス要素もある。

 

状態3 「うつ状態」

一般的にイメージされている憂うつ症状が出ている状態。

双極性障害のうつ症状としては、幻覚や幻聴,過眠や過食といった症状が特に見られる。

 

状態4 「混合状態」

行動的な躁状態や軽躁状態と、真逆のうつ状態の両方が混ざっている状態。

精神面はうつ状態で落ち込んでいるのにも関わらず、身体面は躁状態で行動的な混合状態の時には、一番自殺の行動を起こしてしまう可能性が高い、かなり危険な状態とも言える。

それぞれの状態に関してや、「双極性障害」の詳しいことは下記の記事で!!

▼双極性障害の詳しくはこちら▼

躁うつ病 (双極性障害) が有する4つの症状とは? 一般的なうつ病の症状としてイメージされている”気分の落ち込みなどのうつ状態”と、その対極の”ハイテンションな状態の躁状態”を併せ持つ気分障害が躁うつ病(双極性障害)です。 […]

 

種類3 非定型うつ病.

「非定型うつ病」は”新型うつ病”とも呼ばれていて、
最大の特徴は、大うつ病性障害の症状のような,一般的にうつ病の症状としてイメージされている症状が表れにくいという点です★

 

定まった型 (定型) に当てはまらないうつ病ということから「非定型うつ病」という名前が付いていたり、
新しい型のうつ病というところから”新型うつ病”と言われたりしています!

 

そしてこのうつ病は、若い女性が発症しやすい傾向があります。

 

そんな「非定型うつ病」の特徴的な症状がこちらです↓

・手足が鉛のように重く感じる。

・マイナスな感情の一方で、楽しいというようなプラスの感情も有している。

・自分ではなく他人に矛先が向かいやすく、人に対して攻撃的になったりイライラをぶつけたりする。

 

一般的な大うつ病性障害のような症状が全く出ないわけではありませんが、
強い症状が2週間以上続かなかったり,プラスな感情がみられたりすることなどから、うつ病の症状として認知しないケースが非常に多いです。
 
大うつ病性障害とは違ってプラスの感情を有しているため、一見精神状態が回復したように感じられますが、実際には本当の意味での回復はできていません!!
 
ですので、2年以上というかなりの長期間,軽度なうつ症状が出ているというふうに捉えるべきうつ病なんです。
▼非定型うつ病の詳しくはこちら▼

非定型うつ病 (新型うつ病) の症状の6つの特徴とは? 私たちの日常が日々刻々と変わっている中で、うつ病の形態も変わっています! そこで今回紹介していくのが、”新型”うつ病と言われている「非定型うつ病」です★ 従来の[…]

 

種類4 仮面うつ病

「仮面うつ病」の ”仮面” とは、[精神的な症状を身体的な症状で隠してしまう]ということからつけられています!!

 

精神的な症状もありながらも強い身体的な症状も表れるうつ病というわけです。

 

では仮面うつ病で表れる強い身体的症状とは一体どんな症状のことか?

それはズバリ…「不定愁訴(ふていしゅうそ)」です!

 

熱、頭痛、腰痛、腹痛、めまい、耳鳴り、手足のしびれなど、身体的な症状がハッキリ表れているのにも関わらず、
内科的治療や外科的治療を行っても改善しない原因不明の身体的症状のこと。

 

この不定愁訴の症状がナゼうつ病の症状なのかというと、
精神的なダメージがきっかけとなって身体的な症状を引き起こしていたり、定愁訴の症状がうつ病の治療で改善していくからです○

 

そのため、不定愁訴の症状が出る少し前に何らかの精神的なダメージを負うような出来事があった場合には仮面うつ病の可能性が高まります☆

 

このような要素から、仮面うつ病の症状の不定愁訴が精神面を安定させる抗うつ薬によって改善していくという現象が起こるんです☆

 

仮面うつ病は他のうつ病とは大きく違って身体的症状が強く表れるうつ病です。

▼仮面うつ病の詳しくはこちら▼

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種類5 気分変調性障害.

症状としては大うつ病性障害のような、一般的にイメージされているうつ病の症状が見られます!!
 
ですが大きな特徴が、軽度な症状が長期間 (目安として2年間以上) 続いているという点です。
 
軽度なうつ症状が一種の性格として扱われ、その結果,症状がどんどん悪化してからうつ病だと気付くというパターンがこの「気分変調性障害」です。
 
症状自体は軽い傾向があるので、うつ病の軽いバージョンとして思われがちですが、
長期間うつ症状が出ているということで回復にも期間がかかりやすいうつ病であり、決して軽いうつ病ではありません×
▼気分変調性障害の詳しくはこちら▼

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種類6 退行期うつ病.

「退行期うつ病」とは、年を重ねていって肉体面が衰えていくことが原因で発症するうつ病です!

 

・どんどん老いていく自分の姿.

・出来ていたことが出来なくなっていく腹立たしさ.

など、「老いや衰えから逃避したい」という気持ちが強くなっていくことから発展していったうつ病が「退行期うつ病」です。

 

他にも年齢を重ねていくと、身近な人を失ったり,仕事をやめて生きがいがなくなったりと、大きな精神的ダメージを負う出来事がどうしても増えてしまいます⤵

 

そういった精神的ダメージからうつ病を発症していくのも「退行期うつ病」によく見られる流れです!!

 

症状としては一般的なうつ病の症状が見られますが、特に気分の落ち込みや興味の減退がよく表れるうつ病です。

 

種類7 微笑みうつ病.

うつ病の症状が出ているのにも関わらず、周囲にいつも気を遣ってニコニコしているのが特徴的な「微笑みうつ病」

 

異常なほど気遣いができる人や、周囲からの視線に敏感過ぎる人などが発症しやすいうつ病です!

 

そんな「微笑みうつ病」によく見られる症状が、

・誰に対しても全く弱みを見せずにストレスを抱え込んで爆発する。

・顔はニコニコしているけどイライラは隠し切れず、足の貧乏ゆすりが止まらない。

・明らかに落ち込んでいるような様子だったのに、いざ話しかけると急に笑顔を作って対応する。

というような、常に偽りの自分で過ごしていたり,ギャップの激しい言動をしたりすることです。

 

具体的な症状に関しては大うつ病性障害のような症状が出ますが、周りに悟られないように過剰に着飾って余計に精神面を追い込むのが「微笑みうつ病」の特徴です。

 

種類8 季節性うつ病.

「季節性うつ病」は、ある特定の季節にうつ病の症状が表れるうつ病のことです。

 

特に表れやすいのが””の季節。

 

冬にうつ病の症状が表れやすいのは、日照時間の低下や寒さによって運動量が減ることで精神状態を安定させるセロトニンの分泌量の低下が大きな原因です!!

 

他にも春であれば花粉症,夏であれば自律神経の乱れなど、季節特有の身体的なストレスから精神状態を乱すという流れが「季節性うつ病」の発症の流れです。

 

特定の季節にいつも精神状態が乱れてしまうという人は、「季節性うつ病」を発症している可能性があります!!

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種類9 マリッジブルー・マタニティーブルー・産後うつ病.

マリッジブルーに関しては稀に男性でも見受けられることがありますが、
マリッジブルー・マタニティブルー・産後うつ病のこれら3つのうつ病はほぼほぼ女性特有のうつ病といえます。

 

これら3つのうつ病はそれぞれ発症の原因が異なります。

・マリッジブルー:結婚に伴う環境の大きな変化.
・マタニティブルー:出産によるホルモンバランスの乱れ.
・産後うつ病:育児によるストレス.
 
日本ではマリッジブルーやマタニティーブルーのことをうつ病として捉えている人が少ないため、”ブルー” と濁して表現されていますが、症状自体はうつ病と変わりありません!!
 
症状としては一般的にイメージされているうつ病(大うつ病性障害)の症状がみられますが、この3つのうつ病に共通している要素が”強い不安感 ”です!
 
将来に対する不安や「自分は育児をやっていけるのか?」という様な強い不安な気持ちが、不眠や摂食障害などを引き起こしてうつ症状に繋がっていきます。
 
どのうつ病も周りの環境が大きく左右されますが、これら3つのうつ病も周りの支えや協力によって非常に大きく左右されるうつ病と言えます。
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最後の一言

残念ながら日本ではうつ病患者がどんどん増えている一方です!!

 

ですがこれは、「うつ病が恥ずかしい病気ではない」という流れが出来てきているとプラスに捉えることもできます○

 

今回紹介したうつ病以外にも、時代や社会の流れでうつ病の形態は変わるので、今後も違ったうつ病が出てくると思います★

 

うつ病は早期発見早期治療が何よりも大事なので、精神状態の異変に自覚した時はすぐに適切な対処をしてくださいね♪

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