うつ病の患者さんのご家族や知人の方は、ぜひこれから紹介していく言動をとらないように注意していただきたいなと思います!!
うつ病の人への接し方で絶対してはいけない5つのNG言動
NG言動1 状況をなんとか好転させようとする×
うつ病に限らず、重い病気全てに言えることですが、すぐに状態が良くなる病気なんて一つもありません。
うつ病に関していうと、精神状態が長~い下降線を描いてきた結果発症する病気なので、その下降線がいきなり上昇することは不可能です×
上昇どころか下降線を止めるまでにも時間がかかります。
そんな病気を治そう治そうとしても、患者側にプレッシャーを与えるだけです⤵
何より忘れてはならないことが、”うつ病を患った張本人が一番治したいと思っている”ということです○
骨折をした相手に、「早く骨を引っ付けて治せ」という言葉を言いますか? 言いませんよね。
支える側としてつい、うつ病を患った原因を探して一刻も早く改善させようとしがちですが、
まずは原因を取り払っていくことだけに焦点を当てて、改善を焦ってしまうことだけは絶対にやめてください。
例えばうつ病を患った原因が人間関係なのであれば…
「どうすれば相手の人と仲良くなれるのか?」という”改善の方法”を考えるのではなく、
「どうすればその人から離れられるか?」という”原因の除去”を一番に考えるべき!!
というようなことです!!
うつ病の症状を好転させられるにはそれ相応の期間と準備が必要です♪
私もうつ病の症状がひどかった時、周りの「どうにか良くしてあげたい」という気持ちが伝われば伝わるほどしんどくなっていました。。。
決してうつ病の患者さんには早く治そうというプレッシャーを与えないようにしてください!!
NG行動2 病院に頼らず治そうとする×
うつ病の人への接し方というよりも、うつ病という病気に対する考え方になりますが、
うつ病というのは自力はもちろん、家族や友人などの周りの協力だけで治せるほどやわな病気ではありません!!
一番に知っておいて欲しいことは、対応の仕方を一歩間違えれば自殺という死に至るということです。
そういった最悪な事態を招かないようにするためには、病院でしっかり診てもらう必要があります!!
患者さん自身も、赤の他人の先生にならば話せることもあるかもしれませんし、必要に応じて薬も処方してもらわなければなりません。
うつ病という病気を周りの支えだけで治そうとすると、支える側もしんどくなりますし、症状が悪化しても気付けないという可能性も考えられます。
何のために精神病院や精神科という科があるのか?ということを重々理解して、正しい治療をするために必ず病院にはかかってもらうようにしましょう☆
うつ病を支える立場としてどう動けばいいか分からない方は下記の記事を参考にしてみてください!!
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NG行動3 頑張ってサポートしすぎる×
うつ病を患っている人からすると、
周りが自分のために頑張っている姿を見ると、余計に自分を追い込んでしまって症状が悪化する可能性があります。
うつ病の治療には周りの人の協力がとても大事だからこそ、周りの人には元気で居てもらわなければなりません!!
私の感覚的には、「うつ病の自分のために何かをしてくれている」と感じることよりも、
「うつ病の自分が居ても普通に生活してくれている」と感じる方がとても嬉しく,穏やかに過ごすことが出来ました♪
家族や知人がうつ病になって、何か力になってあげたいという気持ちが強くなることは分かります。
ですがうつ病を患っている人は、誰かに何かをしてもらうことよりも、変わりない周りの姿を見ることだけで楽になったりします〇
”支える側の自分の元気な姿をうつ病を患っている人に見せる”というぐらいの気持ちであまりサポートを頑張り過ぎないようにしてください!
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NG行動4 うつ病になる前の姿へと戻そうとする×
うつ病を支える人たちの多くが、うつ病を患った人が以前の姿を取り戻していくことに喜びを感じるはずです★
でもこの考えは少し違うんじゃないかな? と私は思います。
なぜかというと、”うつ病を患う前の姿に戻る”ということは、見方を変えると、
”これからうつ病を患う状態の人に戻ってしまう” ということになる可能性があるからです。
現にうつ病の再発率は60%以上、とかなり高い数字となっています。
支える側として、以前の姿に戻ってほしいという気持ちが芽生えることは当然といえば当然ですが、
「うつ病にならないような新しい姿になってもらうために支えていく」という気持ちもぜひ持っていただきたいと思います☆
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NG言動5 うつ病を心の病だと認識して接する×
うつ病は心の病気というような曖昧なものではなく、脳の神経伝達細胞の異常によって引き起こる病気です!
脳の異常というはっきりとした原因があるため、
休養をとったり薬を飲んだり、運動をしたり睡眠の改善に取り組んだりと、効果的な治療手段があるのです!
ですので、うつ病の人と接する場合には、心の病という何となく謎めいた病気として捉えて接するのではなく、
脳の神経細胞の異常という明確な原因がある病気だと正しく認識して接するようにしてください!!
くれぐれも、
「心の病気に薬ってどうやって効くんだろう」
「精神的な病なのに何で運動や睡眠が関係あるのだろう」
というようなことは思わないでください。
イマイチ脳の病気だと理解できていない方は、
「心の病とは脳の病気のこと!! そもそも人間に心という部位はない×」 の記事を参考にご覧ください。
最後の一言
自分の大事な人がうつ病になったということで、焦ったり,悲しんだり,同情したりする気持ちが湧き出てくると思います!!
そんな時、無理に元気な姿を取り繕おうとすると、うつ病の当人も支える側のあなた自身も辛くなりますし、
その無理をしている姿はおそらくうつ病の患者さんに伝わって苦しめることになってしまいます。
私もそうでしたが、うつ病を患っている身からすると、特別何かしてくれなくても「この人は自分の味方だ」と思えるだけで非常に心が楽になります!
どうか、”自分が支えてあげなくては” と、意気込み過ぎずにサポートしていただけたらなと思います☆彡